税理士を上手に乗り換える タイミングや変更手順を学んで失敗しない「税理士選びを」
11/21 (木) 8:24|POWER LINE FACTS
税理士を失敗なく乗り換えるためには、他人の失敗談から学ぶことが一番です。実際にやってしまった多くの失敗経験や、税理士事情に関する情報をまとめてありますので、ぜひ失敗しない税理士選びをしてください。
税理士選びは難しいものです。契約してから「なにか違う」と思っても、また一から探しなおすのはかなり厳しい。そういった、税理士選びの悩みを解消できるようなノウハウをまとめています。
特に、税理士の裏側まで知ることができるサイトがあります。税理士が5,000人以上も検索できて各税理士に直接「税務相談」もできます。相性や自分の業態にあった税理士をすみずみまで確認できます。細かい要望をサイトの管理者に伝えて、おすすめの税理士を紹介してもらうことも可能です。税理士選びで、まずはチェックすることをおすすめしています。
税理士ドットコム
それでは初めに税理士の基本情報!ポイントをおさえておきましょう
各ページ、1分ほどで読めるボリュームにまとめてあります。まずは気になる項目があればチェックしてください!
それでは、ここから本文をどうぞ。
全国の企業数と、税理士数の関係
まずは全国の税理士数と、企業の数字関係を見てみましょう。あなたは次のどちらだと思いますか?
- 税理士のほうが企業数より多い=税理士過多で、質量ともに企業は税理士を選びやすい
- 税理士のほうが企業数より少ない=税理士過小で、質量ともに税理士が優位な状況
もちろん、この関係をひと言でまとめることはできませんが、これから税理士と契約したいと考えている方には知っていて損はない背景事情です。
また、税理士が1人1社のみを担当するということもありませんし、逆に企業1社で税理士が複数というパターンもあります。どの程度の複数契約をしているのか、というのもポイントとなります。
さて、では具体的な数字を見ていきましょう。
全国の税理士数と税理士法人数
会名 | 登録者数 | 税理士法人届出数 | |
---|---|---|---|
主たる事務所 | 従たる事務所 | ||
東京 | 23,374 | 1,276 | 453 |
東京地方 | 4,953 | 218 | 154 |
千葉県 | 2,532 | 106 | 83 |
関東信越 | 7,382 | 426 | 253 |
近畿 | 14,957 | 724 | 323 |
北海道 | 1,844 | 160 | 92 |
東北 | 2,476 | 140 | 101 |
名古屋 | 4,653 | 290 | 152 |
東海 | 4,350 | 232 | 136 |
北陸 | 1,406 | 101 | 49 |
中国 | 3,139 | 153 | 101 |
四国 | 1,623 | 88 | 47 |
九州北部 | 3,333 | 171 | 137 |
南九州 | 2,199 | 110 | 60 |
沖縄 | 440 | 27 | 28 |
計 | 78,661 | 4,222 | 2,169 |
税理士の登録者数が約7.8万人。ただ実際に稼働している人はもっと減るでしょうが、非稼働人数は不明なので便宜上、この7.8万人という数字を使って検討します。
税理士法人は本店となる主が4,222社、支店となる従が2,169社、併せると全国に6,391社の税理士法人が存在することになります。そのうち東京だけで1,729社、約27%が東京都内に集中しています。
また四国(2.1%)や沖縄(0.9%)が特に少ないことも分かります。これは単純に企業数に比例したニーズの反映と推測できます。
ちなみに「税理士法人」とは2人以上の税理士によって設立された法人形態で、税理士が個人事業主として小規模に運営する形態は「税理士事務所」となります。
さて、それでは「税理士事務所」を含めた全体数はどれくらいかというと、『平成28年度経済センサス基礎調査データ』で約2.8万社となります。さらに、「公認会計士事務所」にも税理士は在籍することがありますので、同データで「公認会計士事務所」の約2,500社を足すと、合計で3万社強となります。
単純な事務所あたりの在籍税理士数を出してみると、3万の事務所に対して7.8万人の税理士がいますので、1事務所あたり平均して2.6人の税理士が在籍している計算となります。
2016年時点での全国の企業数
次に全国の企業社数を見てみましょう。基本的に税理士と契約をする株式会社に準じる企業を対象として、個人事業主は考えないものとします。
企業区分 | 企業数 |
---|---|
大企業 | 11,157 |
中小企業 | 529,786 |
小規模企業 | 3,048,390 |
合計 | 3,589,333 |
税理士の人数7.8万人に対して、企業数は約360万社です。1人あたり46社となり、圧倒的に税理士が少ない状況です。
ちなみにこの総務省が発表しているデータの中には、財団法人・宗教法人など会社以外の法人と農林業は含まれていないので、それらを含めるとさらに大きな企業数(母数)になります。
補足:企業の区分について
上記表の企業区分は、中小企業基本法に基づいて以下のように区分けされています。
- 大企業:2、3に該当しない企業
- 中小企業:
製造業、建設業、運輸業その他の業種 資本金3億円以下、または常用雇用者規模300人以下 卸売業: 資本金1億円以下、または常用雇用者規模100人以下 サービス業 資本金5000万円以下、または常用雇用者規模100人以下 ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業 資本金3億円以下、または常時雇用者規模300人以下 旅館・ホテル業 常時雇用者規模200人以下 小売業 資本金5000万円以下、または常用雇用者規模50人以下 - 小規模企業
製造業、建設業、運輸業その他の業種: 常用雇用者規模20人以下 商業、サービス業 常用雇用者規模5人以下 宿泊業・娯楽業 常用雇用者規模20人以下
税理士はどのくらい増えているのか
では、一見すると需要に足らないように思える税理士ですが、毎年どの程度増えているのでしょうか。税理士資格はご存知のとおり非常に難しい国家資格で、毎年20%を下回る合格率となっています。
税理士の受験者数と合格者数
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2015年 | 38,175人 | 6,902人 | 18.1% |
2016年 | 35,589人 | 5,638人 | 15.8% |
2017年 | 32,974人 | 6,634人 | 20.1% |
2018年 | 30,850人 | 4,716人 | 15.3% |
2019年 | 29,779人 | 5,388人 | 18.1% |
合格者数は毎年約5,000人前後ですね。年々受験者数が減っているのは気になりますが、誕生する税理士は比較的安定しています。
さてそれでは税理士の増加に対して、全国の企業はどの程度増えているのでしょうか?
総務省の「経済センサス-活動調査」からデータを抜粋すると、
全国の小規模事業者を含めた企業合計
2012年 | 386.4万社 | – |
2014年 | 382.0万社 | -4.3万社 |
2016年 | 358.9万社 | -23.1万社 |
実は年々減っている状況です。(※2020年の調査結果が出ていないので、未知数の部分は多いですが)
もちろん、廃業する税理士も毎年一定数いますが、トータルでの税理士数は年々増えています。
※ちなみに懲戒処分を受ける税理士も毎年数十人います。
日本税理士会連合会 税理士登録者数
2016年6月 | 75,517 | – |
2017年6月 | 76,358 | +841 |
2018年6月 | 77,171 | +813 |
2019年6月 | 77,947 | +776 |
2020年6月 | 78,661人 | +714 |
さて、ここら何が推測できるかと考えると、
企業は年々減っている
税理士は年々増えている
「税理士」市場がある程度安定していると考えた時、税理士の目線で考えると
競合がどんどん増えて、契約先がどんどん減っている
状況となります。
大手や準大手、人気のある税理士事務所以外はなかなか厳しい戦いを強いられる状況ではないでしょうか。
いかに優秀な税理士でも、顧客にリーチできなければ契約にはいたりません。
そのためWEBサイトを始め、SNSや最近ではYou Tubeなどでも情報を発信し、顧客へリーチする手段を増やしている税理士も増えています。
税理士紹介サイト
税理士が顧客に広くリーチし、しかもマッチング率が高い仕組みがあります。
これはここ数年で増えてきたサービス形態ですが、税理士が紹介サイトに登録し、得意分野や実績などを運営者からヒアリングしたうえでサイト上で照会できるシステムです。
顧客は、アクセスして自分の要件に合った税理士を直接探して相談することもできますし、サイトのコーディネーターを通じてマッチする税理士を紹介してもらうこともできます。 これは双方にとってとても合理的な仕組みといえます。
顧客
悩み | サイトで解決 |
---|---|
自分の業種に強い税理士が探せない | どの分野に詳しいか分かる |
複数の税理士を比較しにくい | 約5,500人の税理士を比較できる |
顧問契約料が高い | 希望の顧問料で探せる。交渉も可能。 |
税理士
悩み | サイトで解決 |
---|---|
顧客にリーチする手段が難しい | 登録しシステムを活用できる |
特に強みを活かせることが難しい | システムを通じて強みをアピールできる |
営業が苦手 | 登録すればマッチする顧客を紹介してくれる |
後述しますが、私はこういった税理士紹介サイトを通じていまの税理士と契約を結ぶことができました。
事前に綿密な業務のすり合わせもできたので、全く問題なく安心してお任せできています。
税理士を実際に乗り換えた経験談
私は2010年から一人法人で会社を経営しているのですが、1度だけ税理士を変えたことがあります。その時の失敗談や備忘録もかねてまとめています。
大きな税理士事務所にお願いしていて直接税理士が対応することは少なかったので、正確には税理士個人というよりは税理士事務所を変更したと言うほうが適当かもしれません。
とにかく「これだけは先に知っておきたかった」ことは、
- 契約解除を伝える前に、先に新しい税理士を見つけておく
- 決算時期からは、できるだけ離れて手続を進めるほうがいい
順番に解説していきます。
契約解除を伝える前に、先に新しい税理士を見つけておく
契約が切れる半年くらい前に更新しない旨を伝えて、それから新しい税理士を探す。なんてことは絶対にやってはダメです!
理由は何をするにもレスポンスが悪くなるからです。
そうは言っても契約期間中で相手もプロですから、意図して手を抜くということはないと思います。が、心情的に気持ちは遠ざかるものです。特に税理士の変更手続に必要な情報、データ処理の対応などは目に見えて時間がかかります。
乗り換えられる税理士からみると後ろ向きな仕事なので、当たり前といえばそうですけどね。
ではどうするのが理想かというと、
『先に新しい税理士と契約し、軌道に乗るまで平行して進める」
です。
軌道に乗るまでと言っても、1~2ヵ月もあれば大丈夫です。
新しい税理士が必要な情報やデータ、書類などが整い決算に向けて動き出せるようであればいいだけです。
一番手間取りそうなのは、これまでの会計帳簿データの移行になると思いますが、まず一般的な会計ソフトの知識は持ち合わせています。
どのようにデータを取得し、渡せば良いのかを教えてくれます。
新しい税理士があなたの会社の経営状況を把握し、今後の運営の段取りがついた時点で、元の税理士に契約解除の旨を伝えましょう。
大事なので繰り返しますが、税理士を変える場合は「契約解除が先ではなく、新しい税理士と契約することが先」になります。
決算時期からは、できるだけ離れて手続を進めるほうがいい
契約の解除というものはなかなか言い出しにくいもので、私は漠然と「更新時期の3ヵ月前までに言えばいいだろう」と考えていました。実際はこれでも問題がないかもしれませんが、私の場合は契約更新月と決算月が一緒だったので、目も当てられない状況となってしまいました。
「契約を更新しない」という意識が大きく、決算月ということを軽視していたのです。
果たして、とにかく何もかもが大変でした..。更新の3ヵ月前=決算の3ヵ月前に契約解除を伝えた時点で、前述のとおり次の税理士は決まっていない状況でした。
まず元の税理士に言われたことは「今からだと次の税理士に任せても決算が遅れるリスクが高い」「今回は決算をとおして、次回の契約までに変更することを検討しては」でした。
いま冷静に見直して考えてみると実際にそのとおりですし、われながら結構無茶なことをしたなと反省しています..。私の中でもは「契約更新をしない」が第一前提だったので、当時はこれを覆す気はまったくありませんでした。
決算で最も憂慮すべきことは、新しく契約する税理士への負担が大きいことです。数ヵ月でPLやBSを読み解き、その後すぐに決算書をまとめなければなりません。
もちろん決算まで数ヵ月の猶予でも契約をしてくれる税理士はいますが、やはりお互いにゆとりを持って確実に進めたいものです。
では、決算時期からどれくらい離れていれば大丈夫か?というと、これは新年度の初月からが理想です。
つまり、決算のちょうど1年前に乗り換えるイメージですね。
もちろんそうは言っていられない状況もありますので、まずはきちんと新しい税理士と足並みを揃えていけるのかを見極めましょう。
どこで税理士を見つけて良いのか分からない場合
さて、税理士を変更すると意思決定はしたものの、新しい税理士をどうやって探すかという問題がでてきます。
一番良いのはやはり口コミで、仲の良い経営者に紹介してもらうのがハズレも少ないと思います。
が、自分と同じ税理士事務所になることを気にする人もいます。私も、知り合いが同じ税理士というのはちょっとイヤかもしれません。
そうなると、何とか自力で探すか税理士の紹介サイトなりを利用するしかありません。
私の場合はどうだったかというと、
まず知り合いに当たってみたのですが良い返事が聞けず。
そもそも紹介できるレベルではなかった可能性もあります。
近所にある税理士事務所で探す。
これは近くにあれば何かと便利かなと思ったのですが、なかなかネット系ビジネスを理解してお話できる人がいませんでした。さらにアフィリエイトなどに広がるとどこまで分かってくれるかな?と不安に。
ただ、近くにある税理士事務所でうまくマッチすればかなりのメリットがあります。まずは近所で探してみることをおすすめいたします。
あとは地区の商工会や商工会議所で税理士を紹介してもらうこともできます。
税理士紹介サイトを通じて
結局なかなか新しい税理士を見つけることができず、ちょっと焦っていました。この時は、本当に先に新しい税理士を決めておけば良かったとすごく後悔していました。
しかし最後に納得のできる税理士と巡り会えたので結果オーライです。
顧問料も以前より下がりましたし、決算処理を含めると年間のトータルで20万円以上少なくなりました。
ネット系の顧客も多いようで、話もスムーズでした。海外での広告収益やアフィリエイトに関する税金の知識も問題なく、これなら大丈夫かと。
税理士紹介サイトは検索すればいくつもでてきますが、ほぼ同じような仕組みです。
まずはある程度のリクエストを本体窓口に出して、それから登録されている税理士の中から何名かピックアップして紹介をしてくれるシステムです。契約するまで費用はかかりません。
一番関心したのは、最初のリクエストでほぼマッチする税理士を3名も紹介してもらったことです。それだけ登録している税理士も多く柔軟に対応できるということでしょう。
順番に税理士のサイトを確認して、良さげなところから実際に問い合わせてみました。
こちらも多少焦っていることもあり、2名に絞り込んだのち結局1週間くらいで最終的に契約する税理士を決められました。いまでも何の問題もありませんし、巡り合わせなんて思い返せば縁とタイミングだなぁとつくづく思います。
利用した税理士の紹介サイトは名前がそのままの「税理士ドットコム」です。とりあえずレスポンスと対応が丁寧なのでおすすめできます。
税理士ドットコムのサービス内容について解説します
税理士ドットコムは、日本最大級の税理士の無料紹介サービスです。2020年の3月には、税理士ドットコムに登録する税理士が5,000名を突破しました。
参考:PR TIMES「税理士ドットコムの会員登録税理士が5,000人を突破!」
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税理士ドットコムでは、全国の税理士事務所を検索できます。「関東地方」「関西地方」など、自分のお住まいの地域に合わせて相談できる税理士を無料で探せる嬉しいサービスです。
税理士ドットコムの使い方から税理士への相談の流れをまとめてみますと。
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- どんな目的で税理士を探しているのかヒアリングを受ける
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- マッチングした税理士と面談して相談する
ただ自分で税理士事務所を検索するだけではなく、ニーズに合う税理士をマッチングしてくれるのが税理士ドットコムのメリットです。
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税理士ドットコムに登録している税理士がしっかりと回答してくれますので、無料Q&Aサービスは参考になること間違いなしです。
税理士事務所インタビューをチェックできる
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税理士事務所の選び方で迷っている方にも、こちらのコンテンツがおすすめです。
まとめ
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最後に「税理士ドットコム」に関する運営者情報をまとめておきます。
サイト名 | 税理士ドットコム |
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運営企業 | 弁護士ドットコム株式会社 |
市場情報 | 東証マザーズ 6027 |
本社 | 東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル6階 |
設立 | 2005年7月4日 |
資本金 | 439百万円 |
従業員数 | 240名 |
顧客サイドの利用料はもちろん、税理士を紹介してもらう際の手数料などで一切費用はかかりません。また、「税理士ドットコム」に登録している税理士は、システム上「日本税理士会連合会」に登録の無い人は 登録できません。